「演技力向上を目的」と謳っているこのスキルアップクラスの講師は、開講当初から全員俳優が務めています。当たり前と言えば当たり前ですが、役者のための訓練ですので、役者としての経験や訓練が指導に活かされるわけです。
特に俳優として舞台に立って感じている実感や、練習の中でつかんだ俳優としての感覚は説得力あることばとして、受講者に伝わります。
さて、本日からはじまった田中遊さんの講座は、まさに田中さんが日頃から感じ、実践していることや自分の体験の中から、あらゆる演劇に役立つと田中さんが実感していることで構成されていました。
めずらしく座学からスタートした今日の講座でしたが、「役者としての意識のもちかた」についての話しから、演技と呼吸との関係のことまで、まずは田中さんが重要と感じている内容を頭でわかってもらうことから始まったのでした。後半は実際にからだを動かしながら、呼吸を使ってのエクササイズを行いました。
最後に次週までの宿題として、1)自分について箇条書きにしてくる(自分という者はどういう人か)、2)1日分の日記を書いて持て来る(他人に読まれる可能性あり)
が出されました。役者である以上「人間に興味を持つ意識」が大切という、冒頭での話しに関係がありそうです。次回はこれを使ってワークショップを行うとのことです。