2013年10月1日火曜日

区切り

おつかれさまです!

9月25日のスキルアップクラスの講師は、平岡さんでした。

平岡さんのスキルアップクラスは、足首を回すことから始まります。
以前にも書いたと思いますが、ただ足首をほぐすことだけを目的にするのではなく、足首を回すことでつられて動いてくる場所をしっかりと感じることも重要です。
体の繋がりをしっかりと認識するのです。

今日のワークもそうしたアップから始まり、後半は「長台詞の読み方」を練習しました。

いかに相手を自分のところにつれてくるか。
いかに観客に、相手に飽きさせず聞かせるか。
いかに台詞の裏にある隠された言葉の意味を表現するか。

そういったことが課題として上がりました。

長台詞を、全力ですべて相手にぶつけるとどうなるでしょう?
きっと、相手も自分も疲れてしまう上に、その長台詞の裏にある思いはまったく表現できないように思います。


長台詞のなかで、どこが相手にぶつけるところか、どこが相手ではないどこかにぶつけるところなのか。

そういったことを考えながら、台詞と向き合います。

そして、実際に声に出して読む。
うまくいかない。
平岡さんからアドバイスをもらう。
台詞と向き合う。
また声に出して読む。
やっぱり自分でも納得のできない読みになる。
また平岡さんからアドバイスをもらう。


そうしとことを時間の許す限り繰り返すワークでした。
ワークの最後に、「最後は自分の好きなようにやってみてください」と言われ、参加者がそれぞれ自分の考える読みで、声を出してワーク終了となりました。

結局、最後まで自分の納得の読みにたどりつくことはワークの時間内では私はできませんでした。
でも、表現することの難しいさと、奥深さ、多様性を痛感することができてとても有意義な時間となりました。
 
 
4月から始まったスキルアップクラスも区切りを向かえます。
私は、幸運なことにワークの後にこうしてブログを書くことで、自分の感じたことや思ったことやってきたことを文章として書き起こすことができたので、ブログを振り返ることであの時はどういったことをしたのかっということを振り返ることができます。
色々なワークショップに参加しても、参加するだけではやっぱり意味がないと思います。
教わったこと、感じたこと、そういったことを細やかに思い出し、自分のものにしていくことが大切なんじゃないかと思います。
 
スキルアップクラスで複数の講師の方のワークを体験して、たくさんのこと教えてもらい、たくさんのことを自分の体で感じることができました。
しっかりと振り返り、しっかりと自分のものにし、しっかりとスキルアップしていきたいと思います。
 
区切りは、次へのステップでなければならないと思います。
スキルアップクラスの区切りをむかえた今、次へのステップを踏み出さなければ強く思います。
 
お世話になった講師の方々、ありがとうございました。
かならずまた、「演じること」に関わる場でお会いしたいと思います!
 
ありがとうございました!!
 
西村

2013年9月24日火曜日

歯車

こんにちは。ブログ担当の平田です。スキルアップクラス3週目土曜日の講師は田中遊さんです。
前半は、いつものように呼吸を中心としたワークショップ。
後半は参加者それぞれの演劇に関する今の悩み事を聞いて、テキストを見ながらその悩みに答える、といった内容でした。

前半は呼吸するところから始まり、その呼吸に段々色をつけていきます。
最初は少しずつ声を乗せていって、歩いたり動いたりしながら大きさ言葉方向などなど…色んなように足していきます。
田中遊さんのワークショップで何度か同じ内容をやりましたが、口先だけで声のトーンを操るのではなく、呼吸と言う部分から
声に繋げていくことが実感として徐々にわかってきました。まだまだある程度の声におさまっている気がするので、もっと試して探ってみたいと思います。

後半のことについては、わたしが一番関心があったのは全部が歯車で繋がっているという内容でした。

前半にやったこととも繋がりがありますが、セリフを言うのに声の調子の方を調整するのではなくて例えば呼吸から、感情から他の要素を動かして
他を動かすようにするということです。そして、そのどこを出発点に動かすかどう動かすかが役者のセンスに関わってくるんだろうと思いますし、それを磨いていくのが
大切だと感じました。そして何かズレが起こった際の修正もおかしいところを直接触るのではなくて、別のところから軌道修正していくというのがあまり考えたことがなかったですがその通りだと思いました。

後半のノウハウについては理解しても実践するのはなかなか難しいと思います。
自分で試したり実践を重ねていきたいと思います。

2013年9月21日土曜日

ナルシズム

おつかれさまです!

9月18日のスキルアップクラスの講師は、田中遊さんでした。

スキルアップクラスの講師の中で一番ホワイトボードを使用するのが、田中さんです。
今日のホワイトボードには、
体、声、対象、そういった構造を持った自分、それと同じ構造を持った相手、それがそれぞれ矢印で繋がれているものが書かれていました。


体から影響を受けて、出てくる声があって。
その出てきた声から影響を受けて体も変化をする。
またその変化した体から影響を受けて、出てくる声がある。
そういったように、声と体は互いに影響しあっているのものである。
また、そうやって互いに影響しあっている声と体は、自分の外である対象からも影響を受ける。

「自分」はそういう構造になっている。

また同様にそういった構造を持っている「相手」がいる。

この自分と相手もやっぱり影響しあっている。


そういったことを教えて頂きました。

自分や相手がそういう構造であるのだから、演技をするときにもこの構造は壊してはいけない。

演じている時も、相手や対象や、声や体の変化を敏感に感じ取ってそれをしっかりと受けることで、いい演技に繋がっていくのだなぁっと思いました。
 
 
かといって、常に相手や対象の変化を感じ取って、それに影響されなければいけないかというとそんなこともないと思いますっともおっしゃっていました。
 
自分の声や体といった「自分の中」のものによってのみ影響されてでてくるものも、すごくおもしろいものなはずだと。
そういったある種の「ナルシズム」のようなものも、俳優としての醍醐味、楽しみであるように思います。
 
田中さんのワークショップも土曜日のスキルアップクラスで区切りとなります。
どんどん区切りが近づいてきています。
終わってからでは飛び込めません。
どんどん飛び込んでいきましょう!
 
自分ももっと頑張らないと!
 
 
西村

2013年9月18日水曜日

感じ取ること

こんにちは。ブログ担当の平田です。スキルアップクラス、2週目土曜日の講師は大熊ねこさんです。
今回のワークは感覚で感じ取ること内容が中心だったと思います。
最初に行ったのが、部屋の中を全員で歩いて手を叩かれたら、「止まる」か「誰かの真似をする」か「好きなことをする」というものです。
好きなことをする、と入っているので要は何をしても良いのですが、今自分がしたいことは何かというのを自分の中から見つけるのはやはり簡単そうで難しいです。
それから今回感じたのは人によって選ぶものが違うことが、おもしろいなということです。一緒にやるメンバーが1人違えば全然違う流れが生まれていきます。自分のしたいことを選んでいるのですが、それが繋がっていったりすることがあるのもおもしろいと思います。
2つ目に「1枚の絵」というワークをします。以前も行ったことがありますが、1人が何かしらの状態で静止いているところに、2人目が入って、そこへ3人目が入ります。そうして1枚の静止画を作るというものです。
さて、1回目やったときは、みんなわりと考え込んでしまい、1枚出来上がるのにかなり時間がかかっていました。そこで、1人目が入ったら何も思いつかなくてもとりあえず誰かが入る!というやり方にしてみました。そうすると、1回目のときはストーリーや状況が伺える絵が多かったのですが、そういうものはほとんどなくなって雰囲気、なんとなくこの辺に行ったらおもしろいかも、という感じが中心になりました。
ですが、見ている側は細かいことは考えていないそちらの絵の方が見ていておもしろく感じました。
最後に行ったのは出会いのワークです。
椅子を真ん中に用意し、2人が両側から好きなタイミングで出ます。その2人の出会いから状況がどうなっていくか、声は出さない即興劇のような感じです。
2人はどういう風にしよう、とか一切考えずに出るので基本はなかなか話は劇的に動きません。ですが何も意図していなくてもその状況から何かしらの関係性やシチュエーションが見えてきます。
また、やっている側としても動くならここかな、という一番気持ちのいい瞬間というのを感じ取れたのがよかったと思います。
今回のワークを通して、考えずとも何かが生まれるということが中心でしたが、それを引き出すのは、最初のワークの人の真似をすることだったり、最後の出会いのワークだったりで見られた自分以外の人なんじゃないかなと思います。
自分のことも他人のことも色々感じ取っていければいいなと思います。

2013年9月13日金曜日

出会いのエチュード


おつかれさまです!

9月11日のスキルアップクラスの講師は、パンダさん(大熊ねこさん)でした!!

パンダさんのワークは円を作って隣の人と足のマッサージを互いにやりあうところから始まります。
互いにマッサージをしながらいろいろとお話をします。

今日は、今までのスキルアップクラスを振り返って思うことなどが話題としてでました。
今までブログで書かせてもらっていることなどを言葉にして伝えることができて、ワークの最初の時点ですごく充実しているなぁっと感じました。
少ししゃべりすぎたかもしれないです・・・汗

今日のワークは、新聞棒を使ったものと「出会いのエチュード」が中心でした。

新聞棒を使ったワークは、
新聞を丸めて作った棒を二人がそれぞれ一本の指で支えあう。
その指一本で支えあった状態で互いに動く。
っといったものでした。
指一本で新聞棒を支えるという制約のみで、動きは自由です!
新聞棒を通して、相手に「こう動くぞ」っと伝える、
新聞棒を通して、相手から「こう動くぞ」っと受け取る、
言葉を発することなく、相手に伝え、相手から受け取り、動いていく。
最初に想像していた以上に多種多様な動きができたことが驚きでした。

そして、そのあと、その新聞棒をなしでやりました!
エア新聞棒です。
新聞棒がなくなったとたんに今までできていた多種多様な動きができなくなって、難しかったです。
でも、新聞棒なしでも大切なのは、相手に伝え、相手から受け取ること。
何回かやっていると少しずつそれを新聞棒に頼ることなくできるようになったように思います。


終盤は、「出会いのエチュード」をしました。
このエチュードは言葉を使いません。
完全にニュートラルな状態から二人がすれ違います。
あとは、そのすれ違ったときに感じた衝動に素直に従い動く。

「同じ空間に、自分以外の人間がいる」
ただそれだけのことが、人に大なり小なり影響を与えるのだということを再認識したように思います。
私はこのエチュードをやっているときに「恐怖」に近い感情をよく感じたのですが、
その恐怖でも、怒り、いらだちに繋がっていくもの、怯えや畏怖へと繋がっていくもの、など恐怖が繋がっていく先は様々でした。

人は人に影響を与えることができる。
だから、人と人は繋がっていけるんだなぁと思いました。


スキルアップクラス、区切りが近づいてきています。
たくさんの人と繋がりを持つことができました。
もっと多くの人も繋がりたい。

演技のスキルアップ、もっと頑張ります。

西村

2013年9月11日水曜日

演じるとは?


こんにちは。ブログ担当の平田です。スキルアップクラス9月の1週目の講師は高杉征司さん。今日のメインは自己紹介と、フリートークでした。

ワークの最初にまず普通に自己紹介をしました。呼んでほしい名前と、好きなもの、演劇との関わり方を簡単に話します。それをテキストとして使います。
いつも高杉さんのワークでされるじゃんけん列車やエアバレーボールなどもやりましたが、今日の中心的な内容として「力を抜くこと」があったと思います。
今この人物はこう考えているからこういう風にしよう!というように演技しようしようと思っても観ている人には伝わりません。リラックスした状態をつくっておくと、いくつかのことも同時にこなせます。そこにさらに今相対している相手との「今」の会話、関わりを大切にすることで魅力ある演技が作れると思いました。

自己紹介のワークでは、最初に自分でやった自己紹介をして、それに高杉さんが修正を加えていきます。ワークで勉強したことと実際の舞台の稽古が切り離されがちになることがよくあるので、勉強したことをそのまま活かす内容です。
力を抜いて普通に自己紹介するだけのことでもなかなか難しく、指先に力が入ってしまっていたり、瞬きが増えてしまったりしました。ある程度できている状態でも、1つのことを気にし出すと他のことができなくなってしまったり…。
今回は自己紹介でしたが、実際の台本でも演技しようしようとしないでも演じることができるし、その方が良い演技になることの最初の一歩がわかったような気がします。

フリートークは以前も行ったワークで、2人か3人でテーマに沿った会話をして、次にそれを再現します。これも何をもって再現とするかによって、やり方が変わってきます。やはり内容を思い出そうとしてしまいがちですが、動きや空気など再現できる要素はいっぱいあります。
その中でも、完璧になぞるのではなくて、おもしろかった要素をさらにおもしろくしていくために、その瞬間の反応というのが大事だと思いました。今その相手と会話することが重要だと思います。

ワークを実際の稽古に活かす方法を具体的に考えて、活かしていけたらいいなと感じました。

2013年9月6日金曜日

ワクワクすること!


9月4日のスキルアップクラスの講師は、木村雅子さんでした!!

今回が木村さんのスキルアップクラスでの最後のワークショップとなりました・・・

そんな最後のワークは、いつものように楽しかったです!
いままでに行ったゲーム(を使ったアップ)や、今回初めてやるギブアンドテイクといったワークなど、どれも楽しくすることができました!

「失敗を恐れない」、「失敗を楽しむ!」
っと言ったことを今回も今までも木村さんはよくおっしゃいます。
どんどんどんどん飛び込んでいく。その姿勢が何をやるにしても大切だと実感させてもらいました。

「ワクワクすること!」
っともよく言っていました。
ワクワクすることがあるからこそ、厳しいことやつらいことにも向かっていけるんだと思います。
厳しいことやつらいことに負けそうになったら、ワクワクすることに戻ればいいんだ!ってそう思わせてもらえるような言い方をしてくれていました。

今回のワークは、最後ということもあってかシーンをすることがメインでした。
参加者がみんな総当たりでそれぞれの方とシーンを行いました。

それぞれの人がそれぞれの個性を持っていて、それによってシーンができあがっていく。
大切なのは、相手やその瞬間の場を信じること。
きっと、大丈夫。そう思ってそこにいればきっと素晴らしいシーンになるんだって教わりました。

今回のワークで、スキルアップクラスにおける木村さんのワークは最後になってしまいました。
でも、また絶対に木村さんのワークを受けに行きたいと思います!

スキルアップクラス自体は今月まで続きます!
他の講師の方々のワークも区切りを向かえていきます。

区切りを向かえるのはさみしいけれど・・・
区切りをつけることは大切なことだと思います。

次回もしっかりと頑張ります!

みなさんもぜひ参加してください!


西村

2013年8月30日金曜日

伝える

おつかれさまです。

8月28日のスキルアップクラスの講師は、平岡秀幸さんでした!

平岡さんのワークは、今回もシェイクスピアのマクベスを使いながら行われました。
同じをマクベスを使いながらのワークではあるのですが、ポイントとするところは毎回違います。

今回は、相手に伝える、伝えて動かす、っということがポイントに置かれていたように感じました。

まず参加者がペアを組んで、台詞を読んで相手に伝えます。

その感覚を覚えておいて、他の相手との繋がりを大切にするワークをいくつか行いました。
ミラーのワークであったり、手のひらを向かい合わせた状態で相手を感じながら動くっといったワーク、相手の中心と自分の中心を合わせるワークなどを行いました。

それらのワークを行った後に、相手の中心にしっかりと立ち、相手をしっかりと見ながら相手に台詞を伝えることをしました。

相手との繋がりを大切にするワークを挟むことで、最初に読んだときにはあまり考えることができていなかった、相手にどれくらい伝わっているのか、相手を動かすことができているのか、そういったことを感じながら読むことができるようになりました。
僕個人としては、最初の読みよりも後の読みのほうが自分の中に入ってしまった読みになってしまって、自分と向き合うのと同じように相手のそのときの状態とも向き合うことの大切さを実感しました。

平岡さんが4月、5月のワークでおっしゃっていた「する」と「なる」の違いにも繋がることのように感じました。

先週の田中さんのワークのときとは違ったポイントで、文字を声に出して読むワークだったわけですが・・・
言葉を発する難しさと楽しさと、奥深さを今週も違った角度から実感することができました。


9月もスキルアップクラスは続きますよ!


西村

2013年8月26日月曜日

相手に働きかける

こんばんは。ブログ担当の平田です。8月ももうすぐ終わりますね。8月4週目土曜日、講師は平岡秀幸さんです。
今回もシェイクスピアのマクベスの台本を使っての講座でした。

初めは長台詞を1つ、息を吸う、止める、台詞を言う、という流れを意識しながら読みます。そのあと、マクベスと夫人に分かれて台詞の掛け合いと、動きをやっていきます。

今回の講座でメインになるのは夫人の方の台詞で、マクベスをそそのかす台詞が主です。それを小手先の動き等で表現するのでなく、相手にどう働きかけていくかを考えていきます。
そのために、一度台本は離して流れを動きのみで追う、ということもやりました。
そうしてみると、台詞の強さや勢いのみで押すことは出来ないので、距離感や歩く速度が意識できます。そしてそれはとても集中力のいることだというのがわかります。

受ける側に関しても、相手の働きかけを受けての反応が必要です。つまりはこちらがしっかり相手をどうしたいのか示さないと相手も反応できないということです。

こうして文章でまとめてみると当然のことなのですが、普段おろそかになっている場合も多いと感じます。

また人のやっているのを見ているときや、受け手側に立ったとき相手へ向けた台詞や動きになっているかいないかよくわかります。
自分がやっている側のときも徐々にわかるようになってきたかなと思います。

スキルアップクラスの講座は残すところ来月のみです。ぜひはじめての方も参加してみてください。

2013年8月24日土曜日

分析

おつかれさまです!

8月21日のスキルアップクラスの講師は、田中遊さんでした!

クラスが始まる前にゲリラ豪雨が降って、田中さんをはじめとする参加している人みんながなにかしらの雨の影響を受けていました…

でも、ワークが始まればそんなことは関係ありません!
まずは、ジャンプからはじめてアップをしていきます。

ワークの最初に行うアップの部分で、どれだけ自分と向き合えるか、おとすことができるか、っというところが重要で、最近は「あ、今日はよくおちてる気がする!」とか、「今日はあんまりおとせてないな…」っということを感じることができるようになってきました。


アップのあとは、セリフ読みを後半じっくり行いました。
3,4行のモノローグをまず一度声に出して読み、その後どう感じたか、どう読みたいか、どう伝えたいかっといったことを考えながらじっくりと分析していきました。


僕は、
「紅い花をすりつぶして絞った汁」
という言葉がでてくる文章を読みました。
この単語から、僕はなんとなく血のイメージを持ち、それから「恐怖」や「緊迫」といったものを伝えるように読みたいと思いました。
 
一度自分で読み、田中さんからアドバイスをたくさん頂きながら、文章を細かく分析しました。
 
「恐怖」や「緊迫」というのは、読み手が持っている感情なのか、
それとも聞き手に届けたい感情なのか、
その「恐怖」や「緊迫」といった感情は、表現するときにどこのレイヤーにおいて語るべきなのか、
「紅い花」とはどんな花なのか、
「すりつぶして」ってどんな風にすりつぶしたのか、
 
などなど。
 
本当に細かく細かく、一文を読み込み、分析しました!
 
ほとんど、田中さんから頂いたアドバイスがあってこそできた分析でした。
 
結果的には、納得のいく読みに到達することはできませんでしたが・・・
 
それでも、一文の文章をここまで細かく分析したことは今までに経験がなく、
こうやって、読み込んでいくことで、納得のいく読みに近づいていけるんだなっと思いました。
 
無限に広がる言葉の持つ意味や読みの中から、そのときに適した読みを選び取る。
 
役者さんの腕の見せ所であり、むずかしさであり、楽しさだなっと感じました。
 
 
スキルアップクラスも残り少なくなってきました。
まだまだ、初めての方、ぜひ飛び込んできてください!
 
 
西村

2013年8月19日月曜日

柳に風

ブログの更新が大変遅くなってしまい申し訳ありません。
8月14日のスキルアップクラスについて、報告させてください。

8月14日のスキルアップクラスの講師は大熊ねこさん!
もちろん今回も大熊ねこさんの側にはパンダがいらっしゃいました!
今回は手拭いに大きめなパンダがいました!

パンダを実際に見たことがないのですが・・・
やっぱり実物はかわいいだけでなく大きいんでしょうね。

ワークはいつも通り、円になって互いの足をマッサージしながらのスタートでした。
互いの足の感じ、自分の足の感覚、そういったものを意識しながら今日のワークをどういったものにしていくのかなどを話していきました。

今回は、大きく二つのことを重点的におこないました。
「彫刻」と「柳に風」です。

「彫刻」はいままでにもやったことのあるワークです。
一人が彫刻家となりもう一人の身体を動かしていくっといったものです。
彫刻される側は、あくまで動かされる分だけ動くのであって、自分の意志では動かない。
彫刻する側は、相手の体の状態をしっかりと感じて動かすのに必要な力を過不足なく伝える。
そんなことを意識しながら行いました。

もう一つの「柳に風」は、
一人が柳になってもう一人が風になるというものです。

・・・
こんな説明ではわからないですよね・・・

でも、一言で説明しようとするとこうなります・・・

一人は柳となって、その場に立ちます。
柳はとてもしなやかな枝葉をもっています。
そのしなやかな枝葉は吹きつける風に逆らいません。
やさしい風が吹くと、やさしくそよぎ、強く厳しい風が吹くと強く激しく動きます。
けれど、柳はしっかりと根を張った木です。
どんあ風が吹こうと根は張ったまま。

そんな柳に、一人の人がなります。
もう一人は、風となって様々な強さややわらかさの風を、柳に与えていきます。
風から与えられた分だけ、柳は枝葉をしならせます。
「与えられた分だけ」でそれ以上でも以下でも不自然になってしまいます。


今回のワーク全体を振り返ると、
相手に正確に伝えること、相手が伝えようとしていることを正確に受け取ること。
これに重点が置かれていたように思います。

この伝えるものが、力だけでなく声や思いだったりしていって、正確に伝え、受け取ることができていくと、人と人との嘘のない、劇的なものが生まれてくるように思います。

伝えることは難しい。
受け取ることもまた、難しい。


でも、だからこそ伝わるとうれしいし、受け取れると幸せな気持ちになる。


次回のスキルアップクラスもみなさんぜひ来てください!

西村

2013年8月17日土曜日

セリフ術

かつて演劇は「聞くもの」であったが、このところは「見るもの」になったようです。こうなった原因は、観客の側の変化だと私は見ているのですが、つまり、テレビなどの映像の演技や表現にすっかり見る側が慣れてしまっているからじゃないかと思っているということなのですが、それはともかく。演劇のセリフもずいぶん日常会話に近くなって来た印象です。そのせいか、演劇と言えば発声練習にはじまり、「セリフ術」を練習する、という感覚はずいぶん古くさいものとなってしまったようです。
 とはいえ、翻訳劇や古典劇を上演したり、400席以上の広い空間で上演する場合には、拡声装置を使ったとしても、やはり「声」と「セリフ術」は観客に伝える要素として、重要になる可能性はいまでも高いと思います。もっと積極的ないい方をすると、生身の人間が表現することが「演劇の魅力」だとするならば、声を始めとする身体のあらゆる部分を創造的に活用することが、演劇をより豊かにするはずです。独特のセリフ術だってあっていいはずです。
 さて、今日のスキルアップクラスは平岡さんの講座でした。平岡さんはよくシェークスピアなどのテキストを用いてレッスンを行います。もちろんドラマを演じるための関係性に焦点をあててレッスンすることもありますが、本日は主に長いセリフをいかに語るかに焦点を当てたレッスンになりました。平岡さん曰く「色々な解釈や演出はあると思いますが、あるひとつのセリフ術だと思って練習してみて下さい」とのこと。
長いセリフを、よく伝えるのにはやはり技術が必要です。今日のレッスンはより効果的に伝えるための一つの方法を学ぶといったところでしょうか。(正解を学ぶということではもちろんありません)若い劇団さんの舞台を見させて頂くと、声やセリフ(発話)について意識的である所は少数の印象です。こうしたことに意識的であることこそが、(映像と差別化できるという意味で)「演劇的」であるぐらいの積極的な考えで、独創的な手法の開発も含めて、こだわってみるのもいいのではないでしょうか。

2013年8月13日火曜日

速度から創る

こんばんは。ブログ担当の平田です。スキルアップクラス、初めて参加されるという方が増えてきています。
1回から受講可能ですので、ぜひ皆さん参加してみてください!
 
さて、8月10日土曜日の講師は大熊ねこさんです。今回は今までの回ではあまりやらなかったことをやろう、ということで
「歩く速度」を主に使うような内容でした。
身体をほぐしたあと、最初は部屋の中を全員で歩きます。そして速度を、「普段自分が普通に歩いているときの速さ」にします。
もちろん人それぞれで速さは違うのですが、周りを見て合わせて全員が同じ速さで歩いている状態を作ります。この速さを「3」とします。
今度は、一番速い状態を作ります。あくまで歩いている状態での一番速い速さです。それも周りを見て一番速い人に合わせ……。この速さを「5」とします。
あとは3と5の間の速さの4、そして同じ要領で速度を遅くして1と2も作ります。
5段階の速さができたら、例えば2と言われたら2の速さ、5は5、1は1……と速さごとに変えながら歩きます。
 
さて、次のワークではこの速さを使っていきます。まず、ある動きのパターンを決めます。2人組になってその内の1人が
1、もう1人に向かって歩いていく
2、正座する
3、お辞儀する
4、顔を上げる
5、立ち上がる
6、振り向く
7、立ち去る
この7つの動作を連続して行うのですが、その動作ごとの「速さ」を先ほどの5段階を使って好きなように変えます。
例えば1は5の速さ、2は3の速さ、3は1の速さ、4は5の速さ……といった感じです。
さらに、動作の動作の間の間(ま)も変えます。たっぷり間をとったり、すぐ次に移ったり……。
 
動作を行う側の人は、あくまで「速さを変える」だけです。それでも、見ていると色んなシチュエーションや感情が見えてきたりします。
例えば、謝りたくないけど嫌々謝ってるんだろうな、とか、立ち去り方が潔く見える、とか動作自体は同じでも間と速さを変えるだけでまったく違ったものが見えてきます。
また、ある動作が同じ速度の人でも前後の動作の速さの違いによって、違った雰囲気に見えるなどの発見もありました。
 
このワークで大事なのは、動作を行う側の人はあくまで速度を変えるだけということです。
やっている内に、特にゆっくりの動作などはつい気持ちが入ってしまったりするのですが、そこはぐっとこらえます。
感情が入ってしまうとそれが伝わったか伝わらなかったかの正解不正解のに2択になってしまいます。自分は意識してもいなかったのに、今のはそんな風に見えたのか!という発見が大事です。
 
また別のパターンの動作で、2人同時に行うというものもやったのですが、それの場合はお互い相手をどうこうとは考えて動いていないにも関わらず、2人の関係性が想像できてしまったりします。
そして、動作をやっているとしっくりくる速さ、もしくは苦手な速さというのがあるのにも気付きました。例えばゆっくりやる動作を選びがちだったり、間を取るのが苦手だったり……。そこをあえてやってみることで、また違った発見もあります。表に見えてくる動作から演技ができていくというのがとてもおもしろいです。自分には合わないかもという役も、役に合った動作からやってみることで幅が広がったりするのかなとも思いました。
 
1つのワークでも本当にいろんな発見があります。ぜひぜひ受けに来てください!
 
 

2013年8月9日金曜日

crow

crow : [名詞]カラス

カラスを英語でcrowと言うそうです。
crowには、「(おんどりが)鳴く、時を作る」とか「(赤ん坊が喜んで)声をあげる」などの動詞としての意味もあるみたいですね。

さて、8月7日のスキルアップクラスの講師は、木村雅子さんでした!

まずはアップから。
木村さんのワークは、ゲームを使ったアップから始まります。
このアップの中で大切なのは、楽しむことと失敗を恐れないこと。
身体的なアップという意味もあるのでしょうが、一番アップしておかないといけないのは気持ち的な部分ではないかなっと思います。

今日のゲームは難しかったです!
声のミラーと動きのミラーを両方同時に、かつワンテンポ遅らせてやるっというもの。
みんな撃沈でした・・・笑
でも、大切なのは失敗を恐れず楽しむことです!笑

アップのあとは、crowのRの部分に重点をおいたワークになりました。

C : character(キャラクター)
R : relationship (関係性)
O : object (目的)
W : where (どこで)

お芝居を作り上げていくうえで大切な四つのこと、それがcrowだと教えていただきました。
今日のワークではRの関係性に重点がおかれましたが、お芝居をしていくうえではこの四つはそれぞれ深く関わっていて、互いに絡み合っているのだと感じました。

関係性を重視したワーク、特に相手との距離感に重点をおいたワークをいくつかしました。
そこで感じたのは、自分のあるいは相手のパーソナルスペースであったり、距離感と視線での思いの伝達、またその居心地の良さ、悪さ、ワクワク具合、といったものでした。

普段の生活の中では、意識して他人との距離を決めることはないと思います。
嫌いな人とは自然と距離をとるだろうし、安心できる人には自然と近付いていくものだと思います。

演じていくうえでは、このあたりまえなことをもう一度しっかりと意識しないといけないなっと思いました。
相手との距離感で、相手との関係性が語らずとも伝わるのだということ。
実感しました。

最後はシーンをやりました。
自由に、思いのままに、自分の衝動によってのみ動いて、木村さんの合図で止まる。
そのときの相手との距離、目線、身体の状態、などから相手との関係性をしっかりと感じます。
感じたら、シーンのスタートです。
ランダムに作りだされた相手との距離、目線、身体の状態などから、相手との関係性をしっかりと感じ、その関係性のままシーンを作る。
難しくて、楽しくて、深くて、おもしろかった!

スキルアップクラスも残り少なくなってきました。
私が文章でうまく表現できていないかもしれないのですが・・・
本当に、受けていて良かったと思えます!!

まだまだ参加者が増えてほしいと思ってます。
ぜひ、一度飛び込んできてください!

講師の木村さんが、ブログでスキルアップクラスのことを書いてくださっていたので、ぜひそちらも読んでみてほしいです!


西村

2013年8月6日火曜日

相手をよく見て…


こんにちは。ブログ担当の平田です。8月のスキルアップクラス、1週目の講師は木村雅子さんです。今回は相手をよく見て、飛び込んでいくこと!をテーマに後半はエチュード(即興)も少し行いました。

まず最初は、今朝の出来ごとについて1人ずつ話をしていくのですが、他の全員がその人の話を聞きながら繰り返して言います。そして、手のジェスチャーなどの動きも全て真似をします。真似されている方は、自分の無意識の癖がわかったり、話をちゃんと聞いてもらえてる、というのがよくわかります。人間は、聞いてるフリをして聞いていないというのができてしまうらしいです。確かに、そういうときは少なからずあると思います。真似している側も、真似しながらだと話が聞きやすくなりました。それから、身体をリラックスさせている状態だと、足や身体全体の動きも真似しやすく感じました。

他には、よくミラーのように動きを真似するワークショップがありますが、それとは少し違って1テンポずつ動きをずらしながら真似する、慣れてきたらそこに上のように話も加えていきます。動きも話も、真似する側だけでなく、先導する側も相手をよく見ていると息が揃ってくるのがよくわかりました。

後半は、少し難しいですがエチュード(即興)をやっていきます。椅子を2つ置いて、まずは2人がそれぞれ好きに動きまわります。歩いたり椅子に座ったり椅子を触ったり動かしたり…。特に考えず身体が動きたいように動くのを大事にする、また、もう1人の人を意識しないのがポイントです。しばらく動いたあと、手を叩かれたら止まります。そのとき、もう1人を「見る」か「見ない」かどちらかを選びます。例えば、1人は椅子に座って目をそらしている。もう1人は遠くを見ている。などの状態になります。そこから、そのときの自分は、相手はなんでこういう状態なんだろう?というのを少し考え、そこから2人で話をつくっていきます。
自分が誰で、どういう状況の場所か、すぐには出てこなかったりしますが、例えば「気まずい」とかそういった空気感はわかります。その状況から、相手がどう動くか、自分がどう動きたいか?を繋いでいくと話が進みます。実際やってみるとやはり難しいですが、これ以上これは話が進まないな、と思ったら潔くやめてまた一から始めます。

自分の衝動を探りながら、相手にも常に意識を持っておくことはとても大変ですが、そうやってうまくいくとおもしろいものが出来上がると思います。時間を使うので何回もはできませんでしたが、ぜひまた他の人ともやってみたら新しい発見もできるかなと思いました。
さて、ひとまずは9月いっぱいまでの開講となっております。皆さんぜひご参加ください!

2013年7月30日火曜日

セリフを相手に向けるには?

こんにちは。ブログ担当の平田です。スキルアップクラス7月最後となりまして、残り2か月です。ぜひ1回からでも参加してみてください。
さて、4週目の講師は平岡秀幸先生です。前半は股関節を中心とした身体の動き、後半は台本を使っての講座でした。

前半、まずは足首→膝→股関節と順番に回していきます。もちろん1か所動かせば他の部分もついてくるのですが、その部分を意識して、かつ他の場所も一緒に動くのを意識して回します。
他にも、膝を曲げる動きを股関節の方を意識する、足に負荷をかけながら直角に曲げる、座って伸ばした足を横に倒す、などなど……じっくり時間をかけて行いました。
こうして身体の動きを時間を意識するのに、つい考え過ぎてしまうことがあるので、もっと感覚で感じ取れたらいいなと思います。

後半は、シェイクスピアの『マクベス』の台本から主君の暗殺を企てるマクベスの妻のセリフを使います。このセリフは、妻がマクベスに暗殺をけしかけるので、それを言ったことによる相手の反応、どういう風に話せば効果的かなどを考えます。たとえば、ただぐいぐい押すのではなく、少し引いてみたり、たたみかけてみたり。そこでも大切なのはその変化を自分勝手につけていくのではなく、あくまで相手の反応を想像してセリフを言うことです。
相手役のマクベスの位置に立ってセリフを聞いてみる、というのも行いましたが、そうすると、セリフが自分にちゃんとかけられているかどうかがよくわかります。
しかしわかっても実際に言うのは難しく……たとえば役の気持ちをどんなに考えられていても、それを表現するための技術、特に知識が伴っていないと表に出すことができないというのを改めて感じました。

身体中心、言葉や呼吸、台本を使う、などなど先生によっても色々な内容の講座を開講しています。ぜひ、もっと多くの方に参加していただきたいと思います!

2013年7月26日金曜日

気持ち悪いところ

おつかれさまです!

7月24日のスキルアップクラスの講師は、平岡秀幸さんでした!


まずはアップからです。
スキルアップクラスは四人の講師の方が週替わりで担当されます。
なので、四人それぞれのアップの仕方を知ることができるのも、複数の講師の方から教わるメリットではないかと思います。
平岡さんのアップは、身体の繋がりをしっかりと感じるアップです。
ゆっくりと足首を回します。そうすると膝も動くはずです。もっと言えば、かすかにかも知れないけど、股関節、骨盤も動いているはずです。
そうした、身体のつながりをしっかりと感じながら、ゆっくりとアップをしていきます。
ゆっくりと足首を回したら、次は膝を少し意識的に大きく動かしながら足首を回します。
そうすると、さっきよりも骨盤も大きく動くことがわかります。

肩を回すときも同様です!
肩を回すというよりは、肩甲骨が広がって、胸が閉じてきて、肩が下にさがって、今度は胸が開いてきて、肩甲骨が閉じていく、っといったように、「肩を回す」ことが大事ではなく、肩を回すことで動く箇所をしっかりと意識して、そうすることでほぐしていくというのが大事なのだと思います。

繰り返しになりますが、スキルアップクラスを通して、様々なアップを経験することができています!
アップは、そのあとにどういうことをするのかによっても変わってくるし、その日の自分の状態によっても変わってくると思います。
なので、様々なアップの仕方を知っておくことは、将来絶対に役に立つと思います。

・・・

アップのことだけで長々と書いてしまいました・・・

最後に、タイトルに書かせてもらった「気持ち悪いところ」のことを書かせてください。

ワークの最後に、マクベスとマクベス夫人のやり取りの部分をやりました。
その中で、演じている最中に二人の距離が近すぎて居心地が悪い、「気持ち悪いところ」がでてきました。
そのときに、気持ち悪いからっと言って、役者同士が気を使いあって、それらしい場所に動くのはしてはいけないことだと平岡さんが教えてくれました。
「気持ちの悪いところ」から先に動くのは、そのときその瞬間にステータスが下の者であるはずだと。
ここで言うステータスは、今までの平岡さんのワークのなかで出てきた言葉の意味です。
社会的な地位や、年齢や立場などももちろんそうですが、それ以上に、
「その瞬間に主導権を握っているかどうか」
っといった感じではないかと思います。

詳しくは平岡さんのワークに参加してください!

話は戻って、伝えたいのは、「気持ち悪いところ」とはそういったステータスの上下がはっきりと見えてくる場所でもあるのだということです。
だからこそ、気持ち悪いからといってそういった場所にならないように動こうなんて考えるのは間違いで、「気持ち悪いところ」こそしっかりと向き合わないといけないのだなっと学びました。


今回のワークは参加者がとても少なく残念でした。
予約不要の飛び込み大歓迎のワークです。ぜひみなさんきてください!


西村

2013年7月23日火曜日

呼吸を大切に


こんにちは。ブログ担当の平田です。スキルアップクラス土曜日3週目の講師は、田中遊さんです。今回の前半は呼吸と声、後半はそれを意識しつつ身体も使う内容でした。

初めはいつものように、身体を伸ばしながら、呼吸と地面につけている足を意識します。
床に仰向けになり、天井のタイル1枚分に向けて、「あー」と声を出し、しばらく続けたあと枚数を増やしていく、というのを行ったときは、集中する対象がはっきりしていると息の変化がわかりやすくなりました。
寝転がった体勢から、うつぶせになったり、座ったり立ち上がったり、身体の形を変えていき、それによる声、呼吸の違いも観察していきます。実際舞台でまっすぐ前を向いて立ったまま話すことはほとんどないと思うので、色々研究してみようと思います。
「あー」だけでなく、出したい声を出しながら部屋の中を歩きます。大事なのは自分だけで声を出すのではなく、周りの音も聞くことです。そこから誰か1人が止まったら全員止まる→誰か動き出したら全員動く、というのをやりますが、集中しながら呼吸は詰まらないようにするのはやはり難しかったです。

さて、後半はまず「フローズンピクチャー」をやります。出されたお題(公園、家事、夕食など)を3人で身体だけで表現する、というものです。パッと出て来る発想力も大事かもしれませんが、出て来なくてもとりあえず何か作ってみると1人が指針になって周りが出来上がったりします。逆に意思疎通が出来ていなくて全然違うものになってしまったとしても、そのどこを勘違いしたか?というのを見てみるのも面白いということでした。今回はお互いにどうしよう?となってしまうことが多かったのですが、またやってみたいと思います。

最後は上と似ているのですが、まず1人がなんでもいいので(木、ベンチ、~している人、など)身体で表現して、自分が何をしているのか言います。それに合わせて他の人が入り、絵が出来上がったら今度は1人残して、その残った人から発想出来る絵を作り……と、どんどん繋げていきます。
シチュエーションにとらわれがちになると、なかなか別の絵に繋がっていかないのですが、例えば人ではなく物で入っていくと、がらっと違った絵に移れることがあります。また、何になろうか?と考えてから入るのでなく、構図としてこの位置に入ると綺麗に見えるところへ入ってしまってから何になるか考えるという手順でもできる、というのは舞台に実際立ったときの見え方の練習にもなります。
途中から静止画でなく動いたり喋ったりもしていったのですが、これも動きだけに集中し過ぎて息が詰まると言葉が届かなくなります。普段普通にしているはずの呼吸が、こういう場面だと忘れがちになってしまいます。常に呼吸を大切にリラックスしておく練習をするのが大事だと感じました。

2013年7月18日木曜日

言葉であり、声であり、呼吸であり

おつかれさまです。

7月17日のスキルアップクラスの講師は、田中遊さんでした!

歩きながら、動きながらのアップののち、
前回のときにもやったワンワードというワークと連想ゲームをしました。

ワンワードでは

「明日の デートに ワンピースを 着て 行こうと 思った けど 
やっぱり 赤い スカートに しよう! だけど ジーンズ の ほうが ・・・」

って感じのなかなかに優柔不断な女性の話ができあがりました(笑

このワンワードは、一人が一つの単語だけを言って次の人に回して、それを受け取って次の人がまた次の人に一つの単語で回すっというものです。
大切なのは発せられたひとつの単語をうまくつないでうまいストーリーにするのではなく、発せられた呼吸や音や表情をしっかりと受け取ることだと思います。
それをしっかりと伝えること、受け取ることができれば、多少変な文章になったとしても、とてもおもしろいものが紡がれるのだと思いました。

後半は、モノローグを実際に読みました。
二、三行の言葉をそれぞれ読んで、みんなでその言葉について考えて、またそれぞれが読んで
っといったことを行って、「どう読むか」、「どう読めるか」っといったことを学べました。

当然、「これが正解です!」なんていう読み方はありません。
だからこその言葉の広がりの大きさに驚かされました。

たった二、三行の言葉が、たくさん、無限に、大きく大きく広がっていくことを感じました。

その大きく広がった言葉を、どのように相手に伝えるのか。
そう伝えるには、どのように読めばいいのか。

田中さんのアドバイスを受けながら、それぞれが考える時間をじっくりと持つことができたワークでした。


繰り返しになりますが・・・
言葉の広がりは本当に大きいですね!


西村

2013年7月17日水曜日

呼吸と声


こんにちは。ブログ担当の平田です。スキルアップクラス72週目土曜日の講師は、大熊ねこさんです。今回は水曜日に引き続き、声を中心とした内容でした!

いつも通り参加者同士でお互い足をマッサージしつつ自己紹介と、前回「声」を扱ってみてどうだったか、もしくは「声」に関する悩み事などを話します。呼吸に集中することで、身体のバランスを保ちやすくなった、話したことをよく聞き返されるなど色々な話が出ました。

まずは呼吸から入っていきます。今の自分の呼吸がどうなっているか(落ち着いている、少し浅い、など)確認をします。
次に、顔の部位を意識しながら呼吸をします。座って息を吸いながら顔だけ横を向く。そして、舌を出しながら一気に息をはきます。他にも目を見開いて息を吸う、つぶりながらはく。鼻をふくらませて吸う、はく。など、意識する場所を変えていきます。
わたしはこれが結構難しく、今回の時間内ではどの辺がどう変わったか、というのをあまり実感出来なかったのですが、家で試行錯誤してみて、各部位と連動すると普段より丁寧な呼吸になっているように感じました。

顔だけでなく、身体の部位でも呼吸していきます。片手をあげて、身体を横に曲げ(体操のようなポーズです)反対の手であばら骨のあたりを触りつつ、呼吸をします。そこに息が入るような意識を持ちます。他には、身体を少し前に曲げて、肩甲骨の辺りに羽が生えるようなイメージで呼吸をしたり…。お腹に息を入れる腹式呼吸はよく教わりますが、それ以外の場所となるとなかなかイメージするのが難しかったです。
それから片足を前後に動かしながら、左右に動かしながら、片足立ちで、などバランスを取りつつ呼吸をします。この、呼吸に集中するとバランスが取りやすくなるイメージはつきやすかったのですが、実践するのはやはり難しかったです。ちょっとふらっとなると一気にそちらへ意識がいくので、余計にバランスが崩れてしまいます。

最後におこなったのが、2人組で、1人が片手を色んなように動かします。握ったり開いたり、広げたり曲げたり素早くしたり遅くしたり…動かし方は自由です。もう1人は、その動きを見てそれにあった声を出します。
難しそうに見えましたが、意識してこういう声を出そう、とか身構えなくても相手の動きに引き出されるような瞬間が多くあったように思います。動かす側も、相手のこういう声を聞いてみたい、や、慣れてくるとこの方向の声を出したいんじゃないか?とシンクロするような瞬間もあって、色々発見がありました。

そんな風に、自分の中から丁寧に呼吸と声を、相手のいる状態での声など色んな視点から「声」というものを見ることができました。また、身体の各部分で呼吸をする、というのは感情をともなった声や身体の使い方を探るヒントにもなるように思いました。


2013年7月11日木曜日


おつかれさまです。
7月10日のスキルアップクラスの講師は、大熊ねこさんでした。

パンダさんという愛称の大熊ねこさん。
ワークのときにはいつも、どこかにパンダがいます。
この間は、靴下にいましたし、今回は手拭いにいました!
パンダ、和みますよね~

さて、ワークの内容はというと!
今回は、「声」を中心においたワークでした!

とはいっても、実際に声を発したのは後半の3,40分くらいだと思います。

それまでは、身体と呼吸をしっかりと感じる内容のものを行いました。

声が身体から生まれてくるものである以上、やはり身体と向き合うのは必然だと思います。
声が音なら、身体は楽器といっても過言ではないのではないかなっと思います。
お腹に空気を入れる呼吸、肩甲骨の間あたりに空気をいれる呼吸、脇腹のあたりに空気を入れる呼吸など、どこに空気を入れている呼吸なのかというのも、声の幅を広げるのにはすごく重要だな感じました。

ワークの最後には、今日一番気持ちのいい「い・え・あ・お・う」探しをしました。

場所、体勢、声の出し方などを変えながら自分の気持ちのいい「い・え・あ・お・う」を探しました。
ぱんださんを含める受講生全員がそれぞれの「い・え・あ・お・う」を発していて、それだけで芝居が出来上がってくるのではないかと感じるほどに、たくさんのものを響かせる「い・え・あ・お・う」になりました。

今日はじめて参加してくださった方もいました!
暑い日が続きますが、みなさんぜひぜひスキルアップクラスに飛び込みにきてください!!!


西村

2013年7月9日火曜日

いいところは?


こんにちは。ブログ担当の平田です。

スキルアップクラス土曜日、今回の講師は木村雅子さん。今回は初めて受講に来られた方が多く、皆さん充実した2時間を過ごしていただけたのではと思います。ぜひ、1回からでも受講可能ですので、たくさんの方に来ていただきたいです。

今日前半は、コミュニケーション、主に相手からの発信を「受け取る」ということを中心にしたゲームをいくつか行いました。

例えば、全員で円になり、自分をさして「わたし」と言ったあと、誰かをさして「あなた」といいます。そしてさした相手のところへ歩いて行きます。言われた人はまた誰かに……と繰り返していく、簡単なものです。

大切なのは、相手から発信された「あなた」という言葉を丁寧に受け取るということです。そして発信した方も相手が受け取ったことを確認してから次の行動に移ります。動かないといけない、とか、次に誰を指名しようか?とか自分の中で考えてしまうのではなく、相手から飛ばされたものへの反応として動く、言葉を発する、ということが大事です。とても基本的なことであり、日常生活では普通に行うことだと思うのですが、改めて丁寧にやることで、全員がお互いに受け取ろうとしている空気を感じました。慣れてきたあとは、「わたし、あなた」などの言葉はなしで、アイコンタクトだけで同じことをします。それも、受け取ることに必死になるのではなく、リラックスしてお互いを受け入れる態勢が出来てきたように思いました。

後半におこなったのは、2人組になって、1人がテーマに沿って話をし、もう1人はただそれを聞く、というシンプルなもの。最初のテーマは「初恋の話」!

話し終わったら、聞いていた人が話をした人に「どこがよかったか」を伝えます。内容のことであったり、話し方であったり、様々なことが挙がりましたが、重要なのはこれは話を聞いている人側のワークだということです。聞いている人はよかった点を見つけて伝えますが、これがとても大切なことです。普段の生活でも、自分や人の悪いところは何かと目に入りがちではないでしょうか。ですが、演劇をするとき、相手の役者さんその人とコミュニケーションをとることが大事です。その人のいいところを見つけ、そこを引き出すように演技する。それをお互いにし合うことができれば、そのお芝居はどんどん面白いものになっていきます。

最後に行ったイルカのワークでは特にそれがよくわかりました。イルカ役を1人決め、残りの見ている側で1つ、イルカ役の人にしてほしい動作を決めます。(カーテンを閉める、など)イルカ役の人はとにかく色んな動きをしてみます。見ている側は、決めた動きに近い動作をしたときに合図を送り、その動作まで誘導してあげる。というものです。

実際やってみて実感したことは、最初に決めた動作以外のことをしているときも、「楽しく見てあげることが大切」ということです。2人組で話をしたときのように、相手がさらによくなるように、引き出してあげること。自分も一緒によくなろうとすること。それがいい作品を作ることに繋がること。シンプルな内容の中でとてもたくさんのことが実感できたと思います。

今回は初めて参加された人が多く、コミュニケーションの仕方は、十人いれば十通りあるということが、当たり前のことかもしれないのですが改めて考えるととても面白く、さらに今回は年齢層が高めで、普段同年代以外の人と芝居やワークショップをする機会はなかなかないので、そこも新鮮でした。

人とのコミュニケーションは単純なことのようで、意外に意識しないと難しく、けれど上手くいけば演技にも日常生活にも還元することができると感じました。

2013年7月6日土曜日

居場所


私が演劇を始めた理由は、学生時代に知り合いの公演に出ないかと誘われたからだ。そこでは演劇未経験の私を受け入れてくれて、つかの間の充実感を味わせてくれた。ちなみに、それまではほとんど演劇などみたこともなかったが、それがきっかけで、こうして演劇にまつわる仕事をしている。つい先日、静岡舞台芸術センター(SPAC)を訪れた際、芸術総監督である宮城聰さんが公演後の座談会で、「自分が演劇を始めたのは、学校の演劇部に居場所があると感じたから」という話しをされていた。第一線のプロでも、最初はそういうものだと妙に納得した。
 私はそうした自分の体験から、演劇や舞台芸術の普及や振興のために、入り口としてそうした「居場所」が多く存在するべきだと考えている。そして、自分でも数々の「居場所作り」を積極的に手がけてきたし、今も行っている。
 
 さて、NPO劇研が行う人材育成事業「劇研アクターズラボ」の「スキルアップクラス」のことである。このクラスは劇研アクターズラボの原点といえるクラスで、2005年の発足から今も継続している主要なクラスだ。2013年5月からは、受講しやすさ向上のため、それまでの月謝制を改め、単回参加を可能にした。その背景には、このところの継続受講者の減少という問題がある。名前の通り「スキルを向上させる」のが目的のクラスであるから、当初から「継続性」を重視している。継続が無ければ、技術の習得は困難だからである。「続けてなんぼ」にもかかわらず、「続かない現実」に頭を悩ましている。講師や関係者と対策を検討しているが、そこで話題にのぼるのはその「居場所づくり」についてである。受講の動機として「気の合う仲間がいる」はうなずける。講座の内容もさることながら、仲間で励まし合ったり、気のおけない友人に会うのが楽しみ。というのは自分の体験からも良くわかる。継続対策としての居場所づくりはよくわかる話しであるが、まずは、そもそも私たちは何を目標にしているのか?ということから考えてみたい。

 人材育成事業を始めた理由は「舞台の価値や質の向上」のためである。
もはや役者の価値は「テレビにでているかどうか」で決まるようになってしまった。テレビに出ていなければ、世間は「(職業)役者」として認めず「売れない役者」と哀れむのが常だ。こうした意識や常識は変えなければならない。インターネットや映像、デジタル化の発展は通信や表現手法などを大きく変えたが、それと相反するように「人間化」を見直す気運が高まっていると感じる。「絆」とか「対話」とか「身体」とか「地域でのつながり」「飲みュニケーション」などなど、そうしたことを見直す動きがおきている。多少面倒くさいが、人間的で血の通ったものがやっぱり肌に合うと感じることや、多様な価値観を認め、少数派にも生きやすい社会を作ることが一つの流れとなっている中で、「演劇」など舞台芸術のありかたも再評価される可能性は十分にある。生の人間が目の前で演じる舞台には映像にはない魅力がある。演技技術の中には人間の行動に対する大切な要素がつまっている。すぐれた戯曲には時代を超えた哲学や示唆があふれている。インターネットを使えば、誰でも自分の考えを瞬時に世界中へと発信できる時代に、全く相反する演劇の、この「遅さ」と「まどろっこしさ」「アナログさ」には現代に活かされるべき価値の本質が潜んでいる。

 やりたいからやっている。は演劇の動機として正しい。
 なにしろ、そのほうが楽しい。しかし、社会との関わり(お客さんへの責任)よりも、自分の楽しみが優先されていては、社会に必要とされる質を生み出す可能性は低いと言わざるを得ない。それはいわばカラオケに近く、そこに人を楽しませる責任を課すのも酷な話しだ。問題は、そうした人の動機をどのように高めてゆくか、そして価値の創造にまでいきつくかである。言い換えればカラオケ意識から、観客に対する責任意識への変換を行うことが「スキルアップクラス」の目的で、それは「自分が楽しい」という自己完結の動機から、「表現の対象に対していかに責任を果たせたか」に満足の所在を移すことである。
 さらにラボがこだわるのは、舞台の面白さを向上させて、「舞台はおもしろいよ」となることである。また、それ以外の演劇(演技)の価値にも目を向け、多様な角度から演劇を評価し、教育や福祉、まちづくりなど他の分野に「演劇」の技法を応用することで、仕事を生んでゆくことである。それには、「演劇」を数多くそして深く見ていることや、その現状に対する批評精神も必要となる。

 私たちはまず、受講する方や将来受講したいと思っている人と上記のような目的を共有しなければならない。つづいてどこに出ても恥ずかしくない技術を習得してもらわなければならない。そしてそれが社会に活かせるようしつらえなければならない。そのためにも、とにかく参加者が来てくれて、続けてくれなければ目的は達せられない。継続してもらうために楽しい居場所をしつらえることと、本気で向上を望む人に中身の濃いワークを行うことをどう両立させるか、そうしたノウハウもきっと続ける中から導きだすしかないのではないだろうか。

 演技に希望を抱いて集まる自立した個による、意欲的な場所こそ「スキルアップクラス」が目指す場でありたい。そして、それを目指して、私たちも授業の質向上と、役者の仕事の拡大への努力を積み重ねなければならない。
(企画:杉山準)

リンク

おつかれさまです!

7月3日のスキルアップクラスは、とても充実していました!

講師は木村雅子さん。

ゲームを織り交ぜながらのアップやハットゲーム(演技をしつつ相手の帽子を演技を壊さずに取るというゲーム)をして、最後の3,40分くらいで実際にエチュードをやりました!


実際にやるのはとても難しかったです。
でも、実際にやってみることでいろんなことに気づきました!

先週のブログでも書いたのですが、いままでのワークで講師の方が言っていたことがここに生きてくるのか!っというリンクをたくさんたくさん感じました!


あの講師の方のワークをしっかりと自分のものにできれば、きっとこのシーンであんな体の使い方(たとえば、足を組んだり、相手との距離を空けたりといったこと)はしなかったはずだなぁ

とか

あのワークを思い出しながらやっていれば、もっと明確に呼吸を相手に見せることができたはず!

とか

あ、あのワークのときにやってたことってここに繋がってくるんだ!

とかとか。


たくさんのリンクに気づけました!


4人の講師の方々が、それぞれのワークでさまざまなことを教えてくれているスキルアップクラス。

講師の方々全員が「演技力を向上させる!」という大きな目標のもとでワークを作り上げてくれているのだなっと感じました。


まだまだ、駆け出しの自分ですが、しっかりと力をつけていきたいです。


ワークの報告というより、僕個人の感想になってしまい、すいません。


頑張ります!

2013年6月28日金曜日

「する」と「なる」

以前にも、同じタイトルでブログを書かせてもらったのですが、
今回もあえてこのタイトルにさせてもらいます。

6月26日のスキルアップクラスの講師は平岡さんでした。

まずは前回の平岡さんのクラスのときと同様に、身体のつながりをしっかりと感じながらのストレッテから始まりました。

足首を回すときには、膝も動いてる。足首をさらに大きく動かすと膝がさらに動き、股関節も動いているのを感じれるようになる。肩を回すと、肩甲骨が閉じて胸が開く、胸が閉じて肩甲骨が開く。

そういった身体全体のつながりをしっかりと意識することで自身の身体と向き合います。

今回のワーク中心は、感覚を「開くこと」にありました。
感覚を開くことで、周りをより感じることができるようになります。

この「開くこと」は、先週の田中さんのワークのときにでてきた「前も後ろも横もある役者」っという話に繋がるのだと思います。
新スキルアップクラスも4月から数えて3カ月になります。
一回一回のワークの内容も違いますし、毎週講師の方も変わります。
参加者の方も予約不要で参加できます。
それゆえに、毎回新しい発見があって楽しく学ばせていただいています。

それに加えて、最近になって講師の方々の言葉が繋がっているなっと感じることが増えてきました。
「この講師の方が言ったことはきっと、あの講師の方が言ってたことに繋がるんだな」
っといったリンクが自分の中にでてきました。

4人の講師の方が、4人それぞれの切り込み方で「演技力を向上させる」ことを目標にしっかりと教えてくださっているからこそ、こういったリンクが出てくるのだと思います。

こういったリンクを感じた時は、自分が一歩前進できた気持ちになってうれしくなります。

もっとたくさんの方たちとこういったリンクを感じたいです!!


自分の感想ばかりを並べたブログになってしまい申し訳ありません。

来週のワークも楽しみです。

西村

2013年6月24日月曜日

演技する上での基本的な技術

平岡秀幸さんの講座(6月22日)について、企画の杉山が解説します。今日の講座のレポートというより、平岡さんの講座の特徴をお知らせしたいと思います。
 平岡さんはテキスト(台本)を使ったレッスンを行います。さて、演劇の練習ですから何はともあれセリフ術、「台本が無ければ稽古にならない」と思われる方も多いと思います。スキルアップクラスではあまりテキストを使わないので、受講された方からもっと「セリフがしゃべりたかった」といった感想が出たこともあります。(セリフを使わないのには意図があるのです。どうかご理解ください。)
 平岡さんのレッスンではセリフを使いますが、「語ること」よりセリフに書かれていることを「成立させることができること」(書かれている通りに演じられていること)にまずは視点がおかれます。やはり「セリフ術」よりも、身体と心(意識)が大事になります。セリフをしゃべるのは誰にでもできますが、そのシーンで行われていること、そのシーンでの役の状態や関係を作り出すことはなかなか難しいことです。考え方としては、その状態を作り出すことがまず大切で、その上でセリフなのです。そしてなおかつ、それができた上で「演出家の要求に応えられるよう、演技を変えることができるか」ということも重要になります。同じセリフ、シーンでもコミカルに見えることもあれば、深刻なシーンにもなります。台本に書かれた要素を崩さずに(成立させた上で)、そうした微妙なことを演じ分ける技術が俳優には要求されます。本日用いたシェークスピアの日本語訳のセリフはなどは、口語とだいぶ離れているので、身体の状態になじむようセリフを語る技術も必要となります。
 平岡さんはそうしたことができることを「演技する上での基本的な技術」と説明されます。映像での演技のような「ナチュラル」な演技でも、様式的な舞台での演技でも、「絶叫しつづける」演劇ですら、人と人との何らかのやり取り、葛藤やドラマが描かれる場合には、こうした基礎技術は活かされると思います。
 特に経験が浅い方は「(状態をつくるまえに)セリフだけをしゃべってしまう」といった悪いクセがつく前に、こうした技術の習得をお勧めします。

2013年6月20日木曜日

なんかわからんけど、とりあえず乗っかってみる!

昨日(6月19日)は、田中遊さんのスキルアップクラスでした。
一日中雨で、ちょっと暗くなりがちな日でしたが、スキルアップクラスは楽しかったです!

まずは、深呼吸をしながら脱力をしていきます。
そして、速く吸ってゆっくり吐く、ゆっくり吸って速く吐く、などを行い身体と呼吸のリンクをしっかりと意識していきます。
前回や前々回の田中さんのワークのときに出てきた「呼吸帯」を思い出しながら、取り組みました。

そのあとに行ったことで、空間を圧縮しながら歩くということをしました。
「前も後ろも横もある役者さんは、それだけで存在感がある」
といわれて、自分の前だけでなく周り全体に意識を感覚を広げていかなければならないと感じました。

そのあとは、前回もやった声のミラーをやって、最後に本読みをしました。
人間のコミュニケーションにおける、テキスト(言語の)しめる割合は2割程度だとか。
(間違っていたらご指摘いただければ幸いです)
残りはテキスト以外!
そう考えると、声のミラーにしても本読みにしても、発する声だけに集中していてもいい演技はできないんじゃないかと思います。


外は雨でしたが、ワークの2時間の間は、自分と自分の周りの感覚、自分の声と相手の声、そういったものに意識を集中できました。

まだ、参加したことのない方もぜひさんかしてみてください!


タイトルは、ワーク中に田中さんがおっしゃった言葉です。
堅くなりすぎずに、こういった感覚で飛び込んでいくこともすごく大事なことだと感じたのでタイトルに使わせてもらいました。


西村

2013年6月18日火曜日

「演じる」とは?


こんばんは。ブログ担当の平田です。スキルアップクラス、3週目土曜日の講師は高杉征司さんです。今日は、座学(ディスカッション)を中心にした内容でした。

まずは、いつもと同じくジャンケン列車から始めます。
そして前回も行った、円になって自己紹介をしつつ、隣の人の手を握り、それを回していくワーク。話す方も、話す+手の両方に意識が必要ですが、聞く方も聞く+手への意識が必要です。手に集中し過ぎて話を半分しか聞いていなかったり…。どっちの場合でも2つのことを同時にこなすことが大切です。

次もお馴染みになってきた、エア大縄跳びと、エアバレーボールです。
大縄跳びは、半分ずつで見る方とやる方に分かれましたが、見ている側にまわると、あえて縄を無視して間を通ったとき、一気に場面が崩れるのがよくわかりました。
バレーボールの方はそろそろ慣れてきたので、同じテンポで続けるだけでなく、落とすか落とさないかギリギリのところを狙ってみたり、色々工夫できるなと思いました。

さて、今日のメインはディスカッション形式で行います。
「演じるとはなにか?」ということを中心に7人で話し合います。
なかなか、こういったことをじっくり時間をとって話し合うことはないのと、ほぼ初めて会った人ともこういう話を出来るということがとても新鮮でした。

今回の話し合いを経て、役者というのは何だろう?そして、舞台上で演じるというのはどういうことだろう?という2つが頭に残りました。

例えば、ストーリーがあって、その中の一つの役を演じるのが役者、というのはわかりますが、では、ストーリーのやはっきりとした人物、役のない芝居の場合、どういう状態が「演じている」になるのだろう?と思いました。例えば抽象劇やパフォーマンス・ダンスのような芝居も演じていることに変わりはないと思います。この話し合い中で答えは出ませんでしたし、そもそもこういうことに本当に答えがあるのかもわかりません。ですが、そのヒントは日常やこういったワークショップで行うようなことの中にあるのではないかと思いました。

そして舞台上で演じること、ということですが、話し合いの中で、レジのアルバイトで接客しているときが、ちょっと演技をしている状態に似ているという話をしました。では、それが舞台で演じることの代わりになるだろうか?という話になり…おそらくそれは代わりにはならないと思います。ではどうしてならないのか?それは、例えばお客さんが観ていて、照明がや音響が入って……ということ以外にももっと根本的な理由があるように思います。自分の、演劇に関する哲学を持っておくのが大切だと高杉さんがおっしゃっていましたように、そこを突き詰めて理解することで、自分の演技にもいい影響があるのではないかと思いました。

今回は、少し抽象的になってしまいましたがこういったことを考え、そして言葉にして話し合うというのは大事なことだと思います。そしてこうした話をほぼ初対面の人、違う年代の人と出来るのもワークショップの醍醐味だと思うので、ぜひもっと多くの人に参加していただければと思います!

2013年6月13日木曜日

意思疎通のおもしろさ


こんにちは。スキルアップクラス、ブログ担当平田です。今週水曜日の講師は大熊ねこさん。

今日もお互いに足のマッサージから始めます。ここ最近は参加者皆さん、ほぼ顔見知りになって来たのですが、初対面の人同士だったりすると、相手に触れることで緊張がほぐれたりもするので、そういう面でも有効だなぁと思います。

さて、次はウォーミングアップです。首(の背骨の始まり)から順に、背骨の一つ一つを意識しながら力を抜いていきます。腰から上の力を完全に抜ききったら、今度は腰から背骨を一つずつ積むように起き上がっていきます。
丹田(お腹の下の方)の筋肉を使わないと、先に背筋の方が伸びてしまうので、緩やかな動きでリラックスしているように見えて、なかなか筋力が必要でした。発声前の姿勢を作るときによくやることですが、意識するべき部分がわかりました。

初めは、部屋の中を歩き回り……とよく行うワークですが、まず前提としてしてもいい動きは
・止まること
・誰かの真似をすること
・好きな動きをすること
の3つです。最後の好きな動きをすること、と入っている時点でつまりは何をしてもいいということになるのですが、本当に何をしてもいいよ、と言われるだけのときより、上2つの条件が入っていることで、むしろ自由に動けたように思います。誰かの「あ、面白そうだな」という動きをあまりためらわずに真似できたり、止まることや動き出すことに不安を感じなかったり、また、人がどんな動きをしているかがなんとなく、雰囲気として視野に入って、自然と全員が調和の取れた動きになったり…と新しい発見が色々ありました。何かをしなくちゃ、と身構えてしまうと逆に動きが制限されてしまうと思います。個人的なことですが、今回、昼間それなりに疲れてからここに来たのですが、にも関わらずもっとこういう動きをしてみよう、などがいつもより積極的に出てきました。

さて、次は彫刻のワークです。1人は好きにポーズを取り、もう1人はさらに別の人の身体を動かして、そのポーズを再現します。ただし、相手の身体を動かすときに触れて動かすのではなく、手でこの方向、この角度、というのを示すだけで伝えます。声も使いません。

自分が動かす側に回ったときに思ったのは、意思疎通が出来ていない瞬間でもおもしろい瞬間がある、ということでした。もちろんポーズの再現を目指すのですが、その過程として「この動きはどうやったら伝わるんだろう」と考えたり、「あー、そうじゃないのに!」ともどかしく思ったり、逆にすっと伝わったり…ですがどの場合でも、相手の反応への反応が生まれていたように思います。演劇における、相手からの発信に生の反応をする、という醍醐味のようなものを感じ取れるワークだったと思います。また、身体の芯からの動きを伝えるのは難しい、というような感じ方もありました。やっているときは伝えるのに必死、という面もあったのでぜひもう1回やってみたいです。そして一緒にやる相手によっても色々変わると思うので、色んな人とやってみたいなぁと思いました。

最後は、また相手の身体を動かすのですが、今度は触れて動かします。最初は動かされる方は目を開けて、2回目は目をつぶります。どこまで動くのかということを確かめてみたり、意思疎通の仕方はどう変わっただろう?と比較してみます。

動かされている側としては、まず目をつぶった方が本当に手の感覚しかわからないので、相手がどう動かしたいのかより伝わる気がしました。自分が動かす側のときも感じましたが、腕に触ってみたものの一瞬どっちに動かそう?と「迷っていること」すら伝わっているな、と感じたり、ちょっと力を入れただけでその方向に動かすことがすぐ伝わるんだ、と実感したり…。

全体として、意思を伝えることは難しく、かと思えばあっさり伝わってしまったりするものなんだなと感じました。その辺りを適度にコントロールしたり、または身を任せたりすることで演劇的なおもしろさが色々追及できるのでは?と感じました。たくさん試していく上で、理屈も感覚も使いこなせるようになろうと思います。

2013年6月9日日曜日

意思疎通と衝動


こんばんは。ブログ担当の平田です。スキルアップクラス、今日の講師は大熊ねこさん。今日も身体を中心に、そして自分の動きたい衝動と周りとの関係を重視した内容でした。

ワークショップでは、自分の気付きが他の人にとってもためになるので、気付いたことは言葉にしていくことが重要だなぁと感じました。

まず最初は、隣の人の足をマッサージし合いながらの自己紹介。マッサージはあまり得意ではないので、他の人の良さそうなやり方をそのまま真似してみたりしながら…。
以前の別のワークでのことですが、触れながら話す、というのは2方向に意識を使うのと、触れる+マッサージということで、リラックスしながら喋れるような気がしました。

さて、まずは、円になって隣の人に拍手を回していくというシンプルなワークです。途中から、逆回しアリ、隣の人じゃなくてもOKとなって、次は「ハッ」と声を乗せていきます。向けられた声をエネルギーとして受け取り、受け取ったそのままを他の人へ回していきます。ある程度まで進むと、見当違いの方へ飛ばしてしまった時それがちゃんと見えるのでそういったミスも大事にしたいと思いました。声のエネルギーも、そっちへ飛ばすよ、というアイコンタクトも、舞台でやるようなやり取りの簡略したものかなと思いました。相手にどう投げられたかで受け答えも変わるはずと思います。そういう基本的なことを確かめることが出来たとわたしは感じました。

その後は逆に「パッ」という唇の音だけで回して、さらに次はアイコンタクトだけで回します。アイコンタクトは本当にしばらくじっと見ないと回されているのかがわかりません。さらにアイコンタクトした人とされた人が立ち位置を交代してから、次を回していく、という風にやった時は、アイコンタクトを送ったよ、受けたよ、という会話を空気で感じ取ることがとても難しかったです。結局今上手くいった!という実感の方はあまりはっきりとわたしは感じ取れませんでした。ですが、上手くいかなかったときの、今意思疎通できてないなぁというモヤっとした感覚や、思っていたよりもさっと位置交代で移動してしまってちょっと寂しく思う感覚などは、わかったように思います。そこを気持ちよく意思疎通できるにはどうしたらいいんだろう?ということがわかれば、舞台にもそのまま応用できることだと思うので、色々と試してみたいです。

さて、後半の方はみんなで部屋の中を歩き回り、誰かが止まったら全員止まり、誰かが動き出したら全員動く…段々とそれを誰がきっかけなのかわからないくらいスムーズに、全員が同じタイミングで止まり、動き出せるようにしていきます。
もちろん誰が今どう動いているか「見る」ことも大事ですが、例えば服の音や人の動く気配などで感じることも出来ます。また、部屋の中をなるべく満遍なく動き回ることと、同時に止まることの両方を意識しているとなかなか上手く出来なかったのですが「どうすれば同時に止まれるかを考えてみて」という一言で、その場の集中力が目に見えて上がりました。他の人の動きに集中することでさっきまでよりスムーズに揃うようになりました。

その後、次は4人の内常に誰か1人が動いていて、誰か3人が止まっている状態を作ります。動いている1人は自由な動きで動きます。止まりたくなって止まれば誰かが動き出す、逆に誰かが動き出せば動いている人は止まる、という風に続けていきます。このワークで初めに書いていましたように、自分のこう動きたい!という衝動と、他の人が今どう動いているのかに集中することとの両方を頭に入れることになります。最初の方は、動くのに不安や遠慮が見えましたが、一度、自分の衝動を大事にすることをちゃんと頭の片隅においてやってみると、慣れてきたのもあって、自分のしたい動きをしていても、ちゃんと止まれるし動けるようになっていました。しばらく続けていく内に、周りの人への信頼感も生まれることで、そこまで意識せずとも2つのことを同時にこなせるようになっていました。

実際の舞台では、その場で段取りを頭で追うことは出来ないので、やはり優先するのはその時の空気感や相手への生の反応だと思います。
それを大事にしつつも、稽古場での段取りがちゃんと出て来るようにまで稽古するのが大切なんだろうなと思いました。そして、そういった自分の中や人からの影響で出て来る衝動を、ちゃんと聞いてやることも大事にしていきたいと感じました。