2013年8月13日火曜日

速度から創る

こんばんは。ブログ担当の平田です。スキルアップクラス、初めて参加されるという方が増えてきています。
1回から受講可能ですので、ぜひ皆さん参加してみてください!
 
さて、8月10日土曜日の講師は大熊ねこさんです。今回は今までの回ではあまりやらなかったことをやろう、ということで
「歩く速度」を主に使うような内容でした。
身体をほぐしたあと、最初は部屋の中を全員で歩きます。そして速度を、「普段自分が普通に歩いているときの速さ」にします。
もちろん人それぞれで速さは違うのですが、周りを見て合わせて全員が同じ速さで歩いている状態を作ります。この速さを「3」とします。
今度は、一番速い状態を作ります。あくまで歩いている状態での一番速い速さです。それも周りを見て一番速い人に合わせ……。この速さを「5」とします。
あとは3と5の間の速さの4、そして同じ要領で速度を遅くして1と2も作ります。
5段階の速さができたら、例えば2と言われたら2の速さ、5は5、1は1……と速さごとに変えながら歩きます。
 
さて、次のワークではこの速さを使っていきます。まず、ある動きのパターンを決めます。2人組になってその内の1人が
1、もう1人に向かって歩いていく
2、正座する
3、お辞儀する
4、顔を上げる
5、立ち上がる
6、振り向く
7、立ち去る
この7つの動作を連続して行うのですが、その動作ごとの「速さ」を先ほどの5段階を使って好きなように変えます。
例えば1は5の速さ、2は3の速さ、3は1の速さ、4は5の速さ……といった感じです。
さらに、動作の動作の間の間(ま)も変えます。たっぷり間をとったり、すぐ次に移ったり……。
 
動作を行う側の人は、あくまで「速さを変える」だけです。それでも、見ていると色んなシチュエーションや感情が見えてきたりします。
例えば、謝りたくないけど嫌々謝ってるんだろうな、とか、立ち去り方が潔く見える、とか動作自体は同じでも間と速さを変えるだけでまったく違ったものが見えてきます。
また、ある動作が同じ速度の人でも前後の動作の速さの違いによって、違った雰囲気に見えるなどの発見もありました。
 
このワークで大事なのは、動作を行う側の人はあくまで速度を変えるだけということです。
やっている内に、特にゆっくりの動作などはつい気持ちが入ってしまったりするのですが、そこはぐっとこらえます。
感情が入ってしまうとそれが伝わったか伝わらなかったかの正解不正解のに2択になってしまいます。自分は意識してもいなかったのに、今のはそんな風に見えたのか!という発見が大事です。
 
また別のパターンの動作で、2人同時に行うというものもやったのですが、それの場合はお互い相手をどうこうとは考えて動いていないにも関わらず、2人の関係性が想像できてしまったりします。
そして、動作をやっているとしっくりくる速さ、もしくは苦手な速さというのがあるのにも気付きました。例えばゆっくりやる動作を選びがちだったり、間を取るのが苦手だったり……。そこをあえてやってみることで、また違った発見もあります。表に見えてくる動作から演技ができていくというのがとてもおもしろいです。自分には合わないかもという役も、役に合った動作からやってみることで幅が広がったりするのかなとも思いました。
 
1つのワークでも本当にいろんな発見があります。ぜひぜひ受けに来てください!